マレーン姫

昔、息子が一人いる王様がいました。その息子が強大な王様の娘に結婚を申し込みました。娘はマレーン姫といい、とても美しい人でした。その王子は、父親が娘を別の人に嫁がせたかったので、断られましたが、二人はお互いを心から愛していたので、あきらめようとしませんでした。マレーン姫は父親に、「私は他の方は夫にしませんし、できません。」と言いました。それで王様は怒って、日の光や月の光が入らない暗い塔を建てるよう命令し、塔ができあがると、「そこにお前を7年間閉じ込めておくぞ。その時、お前のつむじ曲がりが直ったかどうか見にくるとしよう。」と言いました。 7年間の食べ物と飲み物が塔に運び込まれ、そのあと王女と侍女が塔に連れ込まれ壁がふさがれて、天と地から切り離されました。二人はそこで暗闇の中に座り、いつ昼や夜が始まったかわかりませんでした。王様の息子はたびたび塔をぐるぐる回り、二人の名前を呼びましたが、外からの音は厚い壁をつらぬきませんでした。二人に嘆き悲しみ泣きごとを言う他にいったい何ができたでしょう。 やがて時が経ち、食べ物と飲み物が少なくなってきたので、二人は7年が終わりにきているとわかりました。解き放たれる時がきたと思いましたが、槌の音も聞こえなければ壁から石も落ちなくて、マレーン姫には父親が自分を忘れてしまったように思われました。二人にはあと少しの間だけの食べ物があるだけで、惨めな死が待ち構えているのがわかったので、マレーン姫は、「私たちは最後のチャンスをやってみなくてはいけないわ。壁を打ち壊せるかどうかやってみましょう。」と言いました。 王女はパン切り包丁をとって、石のしっくいのところをほじり穴を開けていき、疲れると、侍女が交代しました。大変骨折って作業して石を一つ抜くことができ、それから二個目、三個目と抜いていき、3日が終わった時、最初の日の光が暗闇に差し込みました。そしてついに穴が外を覗けるくらい大きくなりました。空は青く、すがすがしいそよ風が二人の顔にかかりましたが、あたり一面何でもどんなに陰気にみえたことでしょう。父親の城は廃墟となって、町や村々は見渡す限り焼き尽くされ、畑は広い範囲で荒れ果て、人の姿は全く見えませんでした。 壁の穴が通り抜けられるほど大きくなると、侍女が先に跳び下りて、それからマレーン姫が続きました。しかし、どこへいったらいいのでしょう。敵は国じゅう
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グリム兄弟のほとんどテイルズ

ラプンツェル 昔、長い間子供に恵まれない夫婦がいました。が、とうとう妻は神様が願いをかなえてくれる望みをもちました。この人たちの家の奥に素晴らしい庭がみえる小さな窓がありました。そこは最も美しい花とハーブでいっぱいでした。しかし、そこは高い塀で囲まれていて、魔女のものだったので誰もあえて入ろうとはしませんでした。その魔女は大きな力を持っていて、世界全体に恐れられていたのです。 ある日、妻は窓のそばに立ち、庭を見下ろしていました。するとそのとき、とても美しいカブラギキョウ(ラプンツェル)が植えられている花壇が目に入りました。それはとてもみずみずしい緑だったので欲しくなり、どうしてもいくらか食べてみたくてたまりませんでした。この欲求は日増しに強くなり、少しも手に入れることができないと知っているので、妻は とてもやつれて、顔色がわるく、惨めにみえました。それで夫は驚いて、「どうしたんだい?お前」と尋ねました。「ああ、家のうらの庭にあるカブラギキョウをたべられなくちゃ死んでしまうわ。」と妻は答えました。 男は、妻を愛していたので、(妻を死なせるより前に、どんな犠牲を払っても、自分でカブラギキョウをとってこよ
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かえるの王さま、あるいは鉄のハインリヒ 人の願いがまだ叶っていた昔、一人の王様が住んでいました。娘たちはみな美しく、とりわけ1番下の娘はとても美しかったので、沢山のものを見てきた太陽もその娘の顔に光を当てたときはいつも驚くばかりでした。王様のお城のすぐ近くに大きな暗い森があり、その森の古いライムの木の下に泉がありました。暖かい日にはその王様の子供は森にでかけ、涼しい泉のそばに座り、飽きてくると金の玉をとり出し、高く放り投げてつかまえました。この玉がお気に入りの遊び道具でした。 あるとき、金の玉は、王女さまがつかまえようとのばしていた小さな手に落ちてこないで、その向こうの地面に落ち、水の中に転がっていってしまいました。その玉は目で追いかけましたが、消えてしまいました。その泉はとても深いので底が見えませんでした。それで王女さまは泣き出し、だんだん大声で泣きましたがなぐさめられませんでした。こんなふうになげいていると、誰かが「お姫さま、どうして泣いてるの?石だってかわいそうに思うくらいに泣いてるもの。」と言いました。 その声の来たほうに顔を向けると、蛙が大きな醜い頭を水から伸ばしているのが見えました。「まあ、蛙さん、あなただったの
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ヘンゼルとグレーテル 大きな森のすぐ近くに、木こりが、おかみさんと子供たちと一緒に住んでいました。男の子はヘンゼルで女の子はグレーテルという名前でした。木こりにはほとんど食べるものがなく、その土地に大飢饉が見舞ったとき、もう毎日食べるパンさえ得られませんでした。木こりは夜ベッドに寝てこれを考え、心配で寝返りをうちながら、呻って、「おれたちはどうなるのかな?自分たちの分ももう何もないのにどうやって可哀そうな子供たちに食べさそうか?」と言いました。「あんた、こうしたらどう?」とおかみさんは答えました。「明日の朝早く子供たちを森の木の一番茂っているところへ連れていくの。そこで子供たちに火をたいてあげて、一人ずつもう一つパンをあげるでしょ。それから私たちは仕事に行って子供たちをおいておくの。あの子たちは家へ帰る道がわからないだろうから、縁を切れるわよ。」「まさか、おまえ、そんなことしないよ。子供たちを森においてくるなんて我慢ならない。けものがすぐ来て子供たちを引き裂いてしまうだろうよ。」「まあ、ばかね。それじゃあ私たち4人とも飢えて死んでしまうよ。あんたは私たちの棺桶の板にかんなをかけた方がいいよ。」それでおかみさ
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シンデレラ 金持ちの妻が病気になり、最期が近づいていると感じたので、たった一人の娘をベッドのそばに呼んで、「愛するわが子よ、良い子で神様を信じているんですよ。そうすれば神様がいつもお前を守ってくれます。私は天国からお前を見下ろしてお前の近くにいますからね。」と言いました。それで目を閉じ、亡くなりました。毎日娘は母親の墓に出かけては泣きましたが、信心深く善良なままでした。冬が来て雪が墓の上に白い覆いを広げ、春の太陽がまたその雪を溶かす頃には、男は別の妻をもらいました。 その女は家へ二人の娘を一緒に連れてきました。、娘たちは顔は美しくきれいでしたが、心は汚く真っ黒でした。それから可哀そうな継子の辛い時期が始まりました。「間抜けが私たちと一緒に居間に座っていていいの?パンを食べたい人は稼がなくちゃね。台所女中は外よ。」と二人は言いました。二人は娘からきれいな服をとりあげ、娘に古い灰色の上っ張りを着せ、木の靴をはかせました。「高慢な王女様をみてごらん。なんておめかししているの。」と叫んで笑い、娘を台所に連れて行きました。そこで娘は朝から晩まで、辛い仕事をしなければなりませんでした。日の出前に起き、水を汲み
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いばら姫 昔、子供ができなくて、毎日「ああ、子供がいればなあ」と言っていた王様とお后さまがいました。しかしあるときお妃さまが水浴びしていると、蛙が水から陸にあがり、「あなたの望みはかなえられますよ。1年経たないうちに娘が産まれます。」と言いました。 蛙の言ったことが本当になり、お后さまはとても可愛い女の子を産みました。王様は喜びを抑えられなくて、大宴会を開くことを命じました。そして親戚や友達や知人だけでなく、やさしく子供によい運をつけるようにと賢い女の人たちも招きました。この王国には13人の賢い女の人たちがいましたが、食事を出す金のお皿が12人分しかなかったので一人は家に残さなければなりませんでした。 宴会はとても豪華に開かれ、終わりになったとき、賢い女たちが赤ちゃんに魔法の贈り物を授けました。一人は美徳を、別の人は美しさを、3人目は富を、等々、人がこの世で望むあらゆるものを授けていきました。 11人の賢い女が約束を言い終えたとき、突然13人目の賢い女が入ってきました。招待されなかったので仕返ししようと思ったのです。挨拶もしないで、誰も見もしないで、大声で「王様の娘は15歳のとき紡錘に刺され、倒
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白雪姫 昔、真冬に、雪が羽のようにチラチラと空から降っているとき、窓のところでお后が縫物をしていました。窓枠は黒檀でできており、縫物をして窓から雪を見ている間に、お后は針で指を刺してしまい、3滴の血が雪の上に落ちました。その赤は白い雪の上できれいに見え、お后は「雪のように白く、血のように赤く、窓枠の木のように黒い子供が欲しいわ…」と思いました。 その後まもなくお后は女の子を産みました。その子は雪のように白く、血のように赤く、髪は黒檀のように黒かったので、白雪姫と呼ばれました。子供が生まれたとき、お后は亡くなりました。 1年過ぎて王様は新しい妻を迎えました。このお后は美しい人でしたが、高慢で気位が高く、他のだれかが自分より美しいのは我慢できませんでした。お后は不思議な鏡を持っていて、その鏡の前に立ち、映っている自分を見て、「鏡よ、壁の鏡よ、この国で一番美しいのは誰?」と言いました。 鏡は答えました。「お后さま、あなたが一番美しい。」 するとお后は満足しました、鏡は真実を言うと知っていたからです。 しかし白雪姫が成長していって、だんだん美しくなり、7歳のときは昼と同じくらい美しく、お后自身より美し
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狼と七匹の子ヤギ 昔、子ヤギが七匹いる年とった山羊がいて、子供たちを愛する母親がもつありったけの愛で子供たちを愛していました。ある日お母さんヤギは森へ行き、食べ物をとってきたいと思いました。それで子供たちを呼んで言いました。「お前たち、私は森へ行かなくてはいけないの。狼に気をつけるのよ。もし狼が入ってきたら、お前たちみんなを、髪も皮もみんな食べてしまうわ。その悪党はよく変装するの。だけどお前たちはがらがら声と黒い足ですぐ狼だとわかるわ。」子供たちは言いました。「お母さん、僕たちよく気をつけるよ。心配しないで行っていいよ。」それでおかあさんヤギは安心して出かけて行きました。 まもなく誰かが玄関のドアをノックし、言いました。「子供たち、ドアを開けて。お母さんですよ。お前たちにいいものを持ってきましたよ。」しかし子供たちはがらがら声でそれは狼だと知りました。「戸を開けないよ。お前はお母さんじゃないよ。お母さんは柔らかく感じのいい声をしてるんだ。だけどお前の声はがらがらだ。お前は狼だ。」と子供たちは言いました。すると狼は立ち去りお店に行って大きな石灰のかたまりを買い、これを食べて声を柔らかくしました。それから戻
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ブレーメンの音楽隊 ある男がロバを飼っていました。このロバは何年も疲れ知らずに麦の袋を風車小屋まで運びましたが、力がなくなってきて、だんだん仕事に適さなくなってきました。それで主人はえさをやらないのが一番いいと考え始めました。しかし、ロバは風向きが悪いとわかって逃げ、ブレーメンへ行く道を出発しました。そこできっと町の音楽家になれるぞ、とロバは考えました。 しばらく歩くと、猟犬が道に寝て、疲れるまで走ったようにハアハアあえいでいるのに気がつきました。「犬くん、どうしてそんなにあえいでいるんだね?」とロバは尋ねました。「ああ」と猟犬は答えました。「僕は年寄りで、毎日弱くなってきて、もう猟ができないんだよ。主人は僕を殺そうとしたんだ。だから逃げて来たのさ。だけど、どうやって食っていったらいいんだろう?」「いいこと教えようか」とロバは言いました。「僕はブレーメンへ行って、そこで町の音楽家になるんだ。僕と一緒に行って君も音楽家の仕事をしないか。僕はリュートを弾く、きみはティンパニをたたくんだ。」 猟犬は賛成しました。それで二匹で進んで行きました。まもなく、猫に出会いました。猫は三日続きの雨のような顔をして道に座って
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聖母マリアの子供 大きな森のすぐ近くに木こりの夫婦が住んでいました。子供は一人だけで、3歳の女の子でした。しかし、夫婦はとても貧しかったのでもう毎日食べるパンがなくなり、どうしたら子供に食べ物を手に入れられるかわかりませんでした。ある朝、木こりは悲しみにくれながら森の仕事にでかけました。そして木を切っていると、突然、頭に輝く星の冠をつけている背の高い美しい女の人が前に立ち、言いました。「私は聖母マリア、イエス・キリストの母です。お前は貧しく困っていますね。子供を私のところにつかわしなさい。その子を連れて行き、母となり、世話をします。」木こりはその言葉に従い、子供を連れていき、聖母マリアに渡しました。そして聖母は子どもを天国へと連れていきました。天国で子供は順調に生活し、砂糖菓子を食べ、甘いミルクを飲みました。また服は金でできており、天使たちと遊びました。 娘が14歳になったある日、聖母マリアは呼んでいいました。「子供よ、私は長い旅にでかけます。だからお前が天国の13の扉の鍵を管理するのです。このうちの12の扉は開けて中にある栄光を見てもいいです。しかし13番目は、この小さな鍵はその扉のものですが、開ける
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死神の名付け親 貧しい男に12人の子供がいて、その子供たちをただ養うだけで夜も昼も働かなければなりませんでした。それで13人目の子供が生まれたとき、困ってどうしたらよいかわかりませんでしたが、広い大通りに走り出て、出会った最初の人に名付け親になってもらおうと決心しました。最初に出会ったのは神様で、もう男の心をいっぱいにしているものを知っていました。そして、男に、「貧しい人よ、お前を哀れに思う。私が子供の洗礼をしよう。そしてその子を引き受け、この世で幸せにしよう。」と言いました。男は、「お前は誰だ?」と言いました。「私は神だ。」「じゃあ、お前さんには名付け親になってもらいたくないね。」と男は言いました。「お前さんは金持ちに与え、貧乏人は腹を減らしたままにしておくからね。」こう男は話しました。というのは神様が富と貧しさをどんなに賢く割り当てているか知らなかったからです。それで男は神様から向きを変えて、さらに進んで行きました。 すると悪魔がやってきて、「何をさがしてるんだね?おれを子供の名付け親にすれば、その子にたっぷり金をやり、また世界のあらゆる楽しさも与えてやるぜ。」と言いました。男は、「お前は誰だ?」
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兄と妹 兄は妹の手をとり、「お母さんが亡くなってから僕たちは全然幸せじゃないね。義理のお母さんは毎日僕たちをぶって、近くへ寄ると足で蹴ったり。ごはんは残り物のパンくずだし。テーブルの下にいる犬の方がましな暮らしをしてるよ。だって、あの人は選んだご馳走をよく投げてやってるもの。ああ、お母さんが生きててくれればなあ。さあ、僕たちは広い世の中に出ていこう。」と言いました。 二人は草地や野原や岩地を越えて丸一日歩きました。そして雨が降ると妹は「天と私たちの心が一緒に泣いてる。」と言いました。夜になって大きな森に着きました。悲しみと空腹と長歩きのためとても疲れていたので木のほらに横になり、眠りました。次の日、太陽はすでに空高くのぼっていて、木の中を暑く照らしていました。それで兄は「妹よ、僕はのどがかわいた。小さな小川のことを知ってれば、行って水を飲むのだけど。水の流れる音が聞こえるような気がする。」と言いました。兄は立ち上がって妹の手をとりました。それから二人で小川を探しに出発しました。しかし意地が悪い継母は魔女でした。そして二人の子供たちが出ていく様子を見ていて、密かに、魔女が忍び寄るやり方で、あとを
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こわがることをおぼえるために旅にでた若者 ある父親に息子が二人いました。兄は賢くて気が利き、何でも出来ましたが、弟はまぬけで、何も習い覚えないし何もわかりませんでした。人々は弟を見ると、「父親に厄介をかけそうなやつがいる。」と言いました。何かしなければならないことがあると、それをやらされるのはいつも兄でしたが、しかし、時間が遅いとか夜に、道が墓地や他の陰気な場所を通るときに、父親が何かとってくるようにいいつけると、「えっ、嫌だよ、お父さん、そこには行かないよ。ぞっとするもの。」と答えました。兄は怖かったからです。また、夜に暖炉のそばで気味の悪い話がされると、聞いている人たちが時々「ええっ、ぞっとするよ。」と言いました。弟はすみに座って、他の人たちと一緒に聞き、どういうことを言ってるのかわかりませんでした。「いつも『ぞっとする、ぞっとする、ぞっとしない』と言ってるな。それも僕がわからない技にちがいない。」と弟は考えました。 さて、ある日、父親が弟に「よく聞けよ、そこのすみのやつ、お前は大きくなって力もでてきた。お前も自分で食っていく何かを習わなくちゃな。見てみろ、お前の兄はしっかり働いている。だが、お前はこれっぽちも稼がないんだ
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白蛇 昔、知恵があることで国中に評判の王様が住んでいました。王様が知らないことは何もなく、まるで最も秘密なことがらが空中から王様に伝わってくるかのようでした。しかし、王様には奇妙な習慣があり、毎日夕食後、食卓が片付けられ誰もいなくなると、信頼のおける家来がもう一つ料理を持ってこなければならないのでした。しかしその料理はふたをされ、その家来ですら中に何が入っているのか知りませんでした。また他の誰も知りませんでした、というのは王様は全く一人きりになるまでそれを食べるために決してふたをとらなかったからです。 この習慣が暫く続いたある日、家来は、料理を運んでいて、どうしても好奇心をおさえきれなくなって自分の部屋に料理を運びました。用心深くドアに鍵をかけたあと、ふたを持ち上げてみると、皿の上に一匹白い蛇がのっていました。しかし、家来は、その蛇を見ると、食べて味わってみたい気持ちをおさえられず、小さい一切れを切りとって口に入れました。その切り身が舌に触れるや否や、窓の外から小さい声の奇妙なささやきが聞こえてきました。行って耳をかたむけると、スズメがぺちゃくちゃ野や森で見たあらゆることについて話し合ってい
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ルンペルシュティルツヒェン 昔、貧しいけれど、美しい娘がいる粉屋がいました。さて、この粉屋がたまたま王様のところに行き、話すことになりましたが、自分を重要にみせるために、「私にはわらを紡いで金にできる娘がいます。」と王様に言いました。王様は「それは、とても気にいる技だな。もし娘がお前が言うように賢いなら、明日宮殿に連れて来い。テストしてみよう。」と粉屋に言いました。 そして、娘が連れて来られると、王様はわらがまったくいっぱいある部屋に連れて行き、糸車と巻き枠を渡し、「さあ、仕事にかかれ、もし夜の間にこのわらを紡いで明日早朝までに金にしなければ、お前は死ななければならん。」と言いました。そうして自分で部屋に錠をかけ、娘をひとり部屋に残しました。それでそこで可哀そうな粉屋の娘は座り、どうしたら命が助かるか判らなく、またわらを紡いで金にする方法も見当がつかないので、だんだん恐くなり、とうとう泣き出しました。 しかし、突然ドアが開き、1人の小人が入ってきて、「今晩は、粉屋の娘さん、どうしてそんなに泣いているの?」と言いました。「ああ、わらを紡いで金にしなければならないの。でもどうやるのかわからないのよ。」と娘は答えました
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12人兄弟 昔、一緒に幸せに暮らし、12人の子供がいる王様とお后様がいました。しかし子供たちはみんな男の子で、あるとき王様は「今度生まれてくる13人目の子供が女の子なら、その子の財産が大きくなって国がその子だけのものになるように、12人の男の子は殺そう。」と妻に言いました。王様は12個の棺まで作らせ、もうかんなくずも詰められて、それぞれに小さな死枕もありました。そしてその棺を錠をかけた部屋に持っていかせ、その鍵をお后に渡して、だれにもこのことを話さないようにと命じました。 しかし、母親は今や一日中座って嘆いていました。それでとうとう、いつも母親と一緒にいて、聖書からベンジャミンと名づけていた一番下の息子が、「お母様、どうしてそんなに悲しいの?」と訊きました。 「かわいい子よ、お前に言えないのだよ。」とお后は答えました。しかし、息子がしきりに聞くのでとうとうお后は行って部屋の鍵をはずし、かんなくずが詰められ準備ができている12個の棺を見せました。それから、「かわいいベンジャミンや、お前の父はこれらの棺をお前とお前の兄たちのために作らせたのだよ。それも、私が女の子を産んだら、お前たちはみんな殺されこの
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ねずの木の話 今はもうずいぶん昔、二千年は前ですが、金持ちの男がいました。妻は美しく信心深い人で、二人は心から愛し合っていました。しかし、二人には、とても欲しいと望んだけれども、子供ができませんでした。妻は昼も夜も子供をお授けくださいとお祈りしましたがそれでもだめでした。二人の家の前に中庭があり、そこには一本のビャクシンの木がありました。冬のある日、妻はその木の下に立ち、リンゴの皮をむいていましたが、そうしているうちに指を切り、血が雪に落ちました。「ああ」と妻は言い、すぐため息をついて、目の前の血を見て、とても惨めに思いました。「ああ、血のように赤く、雪のように白い子供がいたらいいのに」こうして話している間にとてもしあわせな気分になり、本当に子供が生まれるような気がし、それから家に入りました。 一か月経つと雪が消え、二か月すると一面緑になり、三か月経つと花が咲き、四か月すると森の木々の緑が濃くなり緑の枝が密にからみあい、鳥たちがさえずりその声が森にこだまし、花が木から落ちました。五カ月経って、妻はビャクシンの木の下に立ちました。その木はとても甘い香りがして妻の心が躍りました。妻は膝まづき、喜びに我を
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忠実なジョン 昔、年老いた王様がいて、病気で「私は死の床に寝ているにちがいない」と考え、「フェイスフルジョンを呼べ。」と言いました。フェイスフルジョンは、生涯ずっと王様に誠実だったので、そのためそう呼ばれたのですが、お気に入りの家来でした。それで、ベッドのそばにくると王様は「最も忠実なジョンよ、私の終わりが近づいているようだ。息子を除いては何も心配はない。あれはまだ弱冠者で、必ずしも判断がつくわけではない。お前があれに知るべきことを全部教え、養い親になると約束してくれねば、わしは安らかに目を閉じることが出来ぬ。」と言いました。それでフェイスフルジョンは「王子様を見捨てません。命にかけても忠実にお仕えします。」と答えました。これを聞いて王様は「これで心安らかに死ねる。」と言い、「わしが死んだ後、息子に城じゅうを見せよ。全ての部屋、廊下、貯蔵庫、その中の宝全てをな。だが、長い通路の一番奥の部屋を見せてはならぬ。そこには黄金の城の王女の絵があるが、もしその絵を見れば、息子は激しい恋におち、失神して倒れ、彼女のために大きな危険を冒すだろう。ゆえに、お前は息子をそれから守らねばならぬ。」と付け加えました。そし
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手なしむすめ 昔、ある粉屋が住んでいましたが、だんだん貧しくなっていき、とうとう風車小屋とその後ろにある大きなりんごの木以外何もなくなりました。あるとき、森へ木を取りに行くと、会ったことのない老人が近づいてきました。「どうして苦しんで木を切るんだい?お前を金持ちにしてやろう、風車小屋の後ろに立っているものをくれると約束してくれたらね。」と言いました。 粉屋は「それっていったい何だろう?ーああ、りんごの木か」と思い、「いいよ」と答え、その見知らぬ人に約束を書いて渡しました。しかし、その男はニヤニヤしながら、「3年経ったら、自分のものをとりにくるから」と言うと行ってしまいました。粉屋がうちに帰ると、妻が出迎えて「ねえ、あなた、このお金は急にどこから家の中に入ったのかしら?あっという間にどの箱も引き出しもいっぱいなのよ。誰も運んでこなかったし。どうしてこうなったかわからないわ。」と言いました。「森で会った知らない人が、大きな財産をくれると約束してくれたんだよ。おれは、お返しに、風車小屋の後ろに立っているものをあげると約束したんだよ。-大きなりんごの木をあげても全然構わないもんな。」と粉屋は言いました。妻は
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白い花嫁と黒い花嫁 女が飼い葉を刈りながら実の娘と継娘と一緒に野原を歩いていました。そのとき神様が貧しい男の姿で三人の方に来て、「村に行く道はどっちかね?」と尋ねました。「知りたいなら自分で探すんだね」と母親は言いました。娘が付け加えて「見つからないと心配なら、案内人を連れて歩くことね」と言いました。しかし、継娘は「かわいそうに、そこにお連れしましょう、一緒にどうぞ。」と言いました。 それで神様は母親と娘に怒って二人に背を向け、二人が夜と同じくらい黒く、罪と同じくらい醜くなるように望みました。しかし可哀そうな継娘には神様は慈愛の目を向け、継娘と一緒に行きました。村に近づくと娘を祝福して、「3つ願いを選んでごらん。叶えてあげよう。」と言いました。それで乙女が「太陽のように美しく白くなりたいわ。」と言うと、すぐに乙女は昼のように白くきれいになりました。「それから決して空っぽにならないお財布が欲しいわ。」それも神様は娘に与えましたが、「一番よいものを忘れないように」と言いました。乙女は「3番目の願いとして、死んだあと、天国に住みたいと願うわ。」と言いました。それも神様は認めて、娘に別れていきました。 継母が実の
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