土まんじゅう

ある日、金持ちの農夫は中庭に立って、畑と庭を見ていました。麦は力強く大きくのび、果樹は果物で重くたれていました。一年前の穀物はまだ床にぎっしり山になって、たるきが重さに耐えられないくらいでした。それから、家畜小屋に入ると、栄養たっぷりの雄牛、太った雌牛、鏡のように光っている馬がたくさんいました。しまいに居間に戻り、金を入れてある鉄の箱をちらりとみました。 こうして財産を調べ立っているうちに、突然すぐ近くで戸をたたく大きな音がしまし