グリム兄弟のほとんどテイルズ

グリム兄弟 (ページ 2)

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ホレのおばさん

ホレのおばさん昔、娘が二人いる後家が住んでいて、娘の1人はきれいで勤勉でしたが、もう1人は醜く怠け者でした。しかし、醜く怠け者の方を、自分の本当の娘なので、はるかにかわいがりました。もう1人は、継子なので、仕事を全部させられ、その家のシンデレラになるしかありませんでした。毎日、可哀そうな娘は道の井戸のそばに座り、指が出血するまで糸を紡ぎに紡いでいました。ある日のことでした。杼(ひ)に血がついたので、そのしみを洗い流そうと井戸の水に浸しました。ところが、手からすべって井戸の底に落ちてしまいました。泣き出して継母のところへ走り、不幸な出来事のことを話しました。 しかし、継母は厳しく叱り、「自分で杼を落としたのだから、自分でとりださなくちゃだめ。」と無慈悲に言うのでした。それで娘は井戸に戻りましたがどうしたらよいかわかりません。悲しい心で、杼を取りに井戸に飛び込み、気を失いました。そして、目を覚まし意識を取り戻すと、太陽が輝き何千もの花が生えているきれいな草原の中にいました。この草原を通っていって、とうとうパンがいっぱい入っているパン焼き釜に着きました。パンは「出して!ああ、出してよ!出して!こげちゃうよ。ずっと前にやけてるんだよ。」と叫んでいるので、近づいてパン用シャベルで次々とパンをとりだしました。 そのあと、また歩いていくと、りんごがいっぱい成っている木に着きました。りんごが「揺らして、揺らしてメルヘン 読む →
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こわがることをおぼえるために旅にでた若者

こわがることをおぼえるために旅にでた若者ある父親に息子が二人いました。兄は賢くて気が利き、何でも出来ましたが、弟はまぬけで、何も習い覚えないし何もわかりませんでした。人々は弟を見ると、「父親に厄介をかけそうなやつがいる。」と言いました。何かしなければならないことがあると、それをやらされるのはいつも兄でしたが、しかし、時間が遅いとか夜に、道が墓地や他の陰気な場所を通るときに、父親が何かとってくるようにいいつけると、「えっ、嫌だよ、お父さん、そこには行かないよ。ぞっとするもの。」と答えました。兄は怖かったからです。また、夜に暖炉のそばで気味の悪い話がされると、聞いている人たちが時々「ええっ、ぞっとするよ。」と言いました。弟はすみに座って、他の人たちと一緒に聞き、どういうことを言ってるのかわかりませんでした。「いつも『ぞっとする、ぞっとする、ぞっとしない』と言ってるな。それも僕がわからない技にちがいない。」と弟は考えました。 さて、ある日、父親が弟に「よく聞けよ、そこのすみのやつ、お前は大きくなって力もでてきた。お前も自分で食っていく何かを習わなくちゃな。見てみろ、お前の兄はしっかり働いている。だが、お前はこれっぽちも稼がないんだからな。」と言いました。「それでね、お父さん」と弟は答えました。「何かを習いたい気はうんとあるんだ。本当に、もしやれるなら、ぞっとする方法を習いたいんだ。まだそれが全然わからないんだよ。」兄はこれを聞メルヘン 読む →
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漁師とおかみ

漁師とおかみ昔、海のすぐちかくの豚小屋に、漁師がおかみさんと一緒に住んでいました。漁師は毎日魚釣りにでかけ、釣って、釣って、ひたすら釣りました。あるとき、竿を垂れて座り、きれいな水を眺めながら、ひたすら座っていました。すると糸がグイッと下がってずっと下までおりました。糸を引き上げてみると大きなヒラメがかかっていました。するとヒラメが言いました。「聞いてください、漁師さん、お願いです。命を助けてください。私は本当はヒラメではなく、魔法にかけられた王子なのです。私を殺して何になりますか。私を食べてもおいしくないです。また水に戻して、放してください。」「まあ、いいだろ」と漁師は言いました。「そんなに言わなくてもいいよ。口をいう魚なんてどっちにしても放してやるさ。」そう言って漁師はヒラメをきれいな水に戻しました。ヒラメは後ろに長い血のすじを残して、底に行きました。 それから猟師は立ち上がって豚小屋のおかみさんのところに帰りました。「あんた」とおかみさんは言いました。「今日は何もとれなかったの?」「ああ」と亭主は言いました。「実はヒラメを釣ったんだがね、そいつが魔法にかけられた王子だというもんだから、逃がしてやったよ。」「先に願い事を言わなかったのかい?」とおかみさんは言いました。「ああ、言わなかった。」と亭主は言いました。「何を願うんだい?」「まあ」とおかみさんは言いました。「こんな豚小屋でいつまでもメルヘン 読む →
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黄金の鳥

黄金の鳥昔、王様がいて、宮殿の裏に、金のリンゴが実る木がある美しい庭をもっていました。リンゴが熟してくると数がかぞえられましたが、その次の朝、1個がなくなっていました。このことが王様に報告され、王様は、毎晩木の下で見張りをするように、と命令しました。王様には三人の息子がいて、夜がくると長男を庭に送りましたが、真夜中になると、眠気を抑えられず、次の朝またりんごが1個なくなりました。 次の夜、次男が見張りをすることになりましたが、結果は兄と同じく、12時になると眠ってしまい、朝にはりんごが1個なくなっていました。いよいよ3男が見張りをする順番がきて、すっかりその気になっていましたが、王様はこの息子にあまり期待を持たないで、兄たちよりさらに役に立たないだろうと考えましたが、とうとう行かせました。若者は木の下に横になりましたが、目を覚まして、眠気に負けないようにしていました。12時を打つと、何か空をバサバサという音をさせ、月の明かりで羽が金で輝いている鳥が来るのが見えました。 鳥は木に止まると、リンゴを1つとりました。そのとき若者は鳥めがけて矢を射ました。鳥は飛んで去りましたが、矢は羽にあたり、金の羽の一枚が落ちてきました。若者はそれを拾い、次の朝王様のところに持って行って、夜に見たことを話しました。王様が相談役たちを呼び集めると、みんなが、このような羽は王国全部以上に価値がある、と言いました。もメルヘン 読む →
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兄と妹

兄と妹兄は妹の手をとり、「お母さんが亡くなってから僕たちは全然幸せじゃないね。義理のお母さんは毎日僕たちをぶって、近くへ寄ると足で蹴ったり。ごはんは残り物のパンくずだし。テーブルの下にいる犬の方がましな暮らしをしてるよ。だって、あの人は選んだご馳走をよく投げてやってるもの。ああ、お母さんが生きててくれればなあ。さあ、僕たちは広い世の中に出ていこう。」と言いました。 二人は草地や野原や岩地を越えて丸一日歩きました。そして雨が降ると妹は「天と私たちの心が一緒に泣いてる。」と言いました。夜になって大きな森に着きました。悲しみと空腹と長歩きのためとても疲れていたので木のほらに横になり、眠りました。次の日、太陽はすでに空高くのぼっていて、木の中を暑く照らしていました。それで兄は「妹よ、僕はのどがかわいた。小さな小川のことを知ってれば、行って水を飲むのだけど。水の流れる音が聞こえるような気がする。」と言いました。兄は立ち上がって妹の手をとりました。それから二人で小川を探しに出発しました。しかし意地が悪い継母は魔女でした。そして二人の子供たちが出ていく様子を見ていて、密かに、魔女が忍び寄るやり方で、あとをつけていて、森の小川に全部魔法をかけていたのでした。 さて、石に明るくはねている小川を見つけたとき、兄はそこから水を飲もうとしました。しかし妹は水が流れながら「ここから水を飲む者はトラになる。ここからメルヘン 読む →
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白蛇

白蛇昔、知恵があることで国中に評判の王様が住んでいました。王様が知らないことは何もなく、まるで最も秘密なことがらが空中から王様に伝わってくるかのようでした。しかし、王様には奇妙な習慣があり、毎日夕食後、食卓が片付けられ誰もいなくなると、信頼のおける家来がもう一つ料理を持ってこなければならないのでした。しかしその料理はふたをされ、その家来ですら中に何が入っているのか知りませんでした。また他の誰も知りませんでした、というのは王様は全く一人きりになるまでそれを食べるために決してふたをとらなかったからです。 この習慣が暫く続いたある日、家来は、料理を運んでいて、どうしても好奇心をおさえきれなくなって自分の部屋に料理を運びました。用心深くドアに鍵をかけたあと、ふたを持ち上げてみると、皿の上に一匹白い蛇がのっていました。しかし、家来は、その蛇を見ると、食べて味わってみたい気持ちをおさえられず、小さい一切れを切りとって口に入れました。その切り身が舌に触れるや否や、窓の外から小さい声の奇妙なささやきが聞こえてきました。行って耳をかたむけると、スズメがぺちゃくちゃ野や森で見たあらゆることについて話し合っているのでした。蛇を食べたことで動物の言葉を理解する力がついたのでした。 偶然にも、まさにこの日、お妃さまがもっとも美しい指輪を失くして、この家来はどこへ行くことも許されていたので、泥棒の疑いがかかりましメルヘン 読む →
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二人兄弟

二人兄弟昔、二人の兄弟がいて、一人は金持ちで、もう一人は貧乏でした。金持ちは金細工師で心の悪い人でした。貧しい方はほうき作りをして生計をたてていて、善良で心の清い人でした。この男には子供が二人いて、双子の兄弟で水の2滴のようにお互いにそっくりでした。二人の男の子は金持ちの家に出たり入ったりして、よく残り物をもらって食べていました。あるとき貧しい男がほうきの木をとりに森へ入って行こうとしていたとき、すっかり金色でこれまで出くわしたどの鳥より美しい鳥を見ました。小さな石を拾って投げて、うまく鳥に当たりましたが、1枚の金の羽根だけが落ちてきて、鳥は逃げてしまいました。男は羽根をとって兄のところへもっていきました。兄はそれを見て、「純金だ。」と言って、羽根と交換してたくさんのお金をくれました。次の日、男は樺の木に登り2,3本枝を切り取ろうとしたとき、同じ鳥が飛んで出てきました。それで男が探すと巣があり、中に1個の金でできた卵がありました。男は卵を持ち帰り、兄のところへ持っていきました。兄は今度も「純金だ。」と言って、その卵に相当する金額をくれました。最後に金細工師は「本当に、鳥そのものが欲しいなあ。」と言いました。貧しい男は3回目に森へ入って行き、また金の鳥が木に止まっているのを見ました。それで石をとって鳥を打ち落として、兄のところへ持って行きました。兄はそれと交換に山盛りの金をくれました。男は、メルヘン 読む →
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うまい商売

うまい商売昔、一人の農夫がいて、雌牛を市に連れて行き、七ターレルで売りました。家へ帰る途中で池を通らなければなりませんでした。もう遠くから蛙たちが、アク、アク、アク(*注)と鳴いているのが聞こえてきました。「うん、彼らは韻をふむことも理由もなく話してるんだ。おいらが受けとったのは7だよな、8じゃないよ。」と彼は思いました。水辺に着くと、彼は蛙たちに言いました。「間抜けな動物だよ、おまえたちゃあ。もっと分別がないのかい?7タ―レルだよ、8ターレルじゃないんだ。」しかし、蛙たちはただアクアク鳴いてるだけでした。「さあ、じゃあ、信じないなら、お前たちに数えてあげるよ。」そして、彼はポケットからお金をとりだすと、24グロッシェンを1ターレルに換算しながら、七ターレルを数えました。しかしながら、蛙たちは気にもかけず、やはりアクアク鳴いていました。「何だって!」と農夫は怒って叫びました。「お前たちがおいらより分別があるんなら、自分で数えてみろ!」とお金を全部水の中の蛙たちに投げつけました。彼はじっと立って、蛙たちが数え終わり、自分のお金を返してくれるまで待っていようと思いました。が、蛙たちは相変わらずで、アクアク鳴き続けるだけでした。おまけにお金を水から投げ返してもくれませんでした。彼は、やはり暫く待っていましたが、とうとう夜がきてしかたなく家へ帰るしかなくなりました。それで、蛙たちの悪口をいい、叫びまメルヘン 読む →
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忠実なジョン

忠実なジョン昔、年老いた王様がいて、病気で「私は死の床に寝ているにちがいない」と考え、「フェイスフルジョンを呼べ。」と言いました。フェイスフルジョンは、生涯ずっと王様に誠実だったので、そのためそう呼ばれたのですが、お気に入りの家来でした。それで、ベッドのそばにくると王様は「最も忠実なジョンよ、私の終わりが近づいているようだ。息子を除いては何も心配はない。あれはまだ弱冠者で、必ずしも判断がつくわけではない。お前があれに知るべきことを全部教え、養い親になると約束してくれねば、わしは安らかに目を閉じることが出来ぬ。」と言いました。それでフェイスフルジョンは「王子様を見捨てません。命にかけても忠実にお仕えします。」と答えました。これを聞いて王様は「これで心安らかに死ねる。」と言い、「わしが死んだ後、息子に城じゅうを見せよ。全ての部屋、廊下、貯蔵庫、その中の宝全てをな。だが、長い通路の一番奥の部屋を見せてはならぬ。そこには黄金の城の王女の絵があるが、もしその絵を見れば、息子は激しい恋におち、失神して倒れ、彼女のために大きな危険を冒すだろう。ゆえに、お前は息子をそれから守らねばならぬ。」と付け加えました。そしてフェイスフルジョンが、年老いた王様にこれについても再び約束すると、王様はもう何も言わず、枕に頭をのせ、死にました。 老王が墓に運ばれてしまったとき、フェイスフルジョンは、若い王様に、死の床で父親に約メルヘン 読む →
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踊ってすりきれた靴

踊ってすりきれた靴昔、どの娘も他の娘におとらないくらい美しい12人の娘がいる王様がいました。娘たちはみなベッドが並んでいる一つの部屋で一緒に眠っていました。そして娘たちがベッドに入ると王様は戸に鍵をかけかんぬきをしました。しかし、朝に戸の鍵をはずすと、王様は娘たちの靴が踊りですりきれているのがわかり、だれもどうしてそうなるのか発見できませんでした。それで、王様は、娘たちが夜どこで踊っているのか発見した者には娘の一人を妻に選ばせ、自分の死後王にする、但し、申し出て3日3晩のうちに発見できなかったものは命を差し出さねばならない、というお触れを出しました。 まもなく一人の王子が出て、この企てを引き受けると申し出ました。王子は暖かく迎えられ、夜には王女たちの寝室の隣の部屋に案内されました。王子のベッドはそこにおかれ、娘たちがどこへ行っておどるのか見ることになっていました。そしてこっそりと何かしたり他の場所に行かないように娘たちの部屋の戸は開けておかれました。しかし、王子のまぶたは鉛のように重くなり、眠ってしまいました。そして朝目覚めてみると、12人の娘はみな踊りに行ってきていました。というのは靴の底に穴があいていたからです。2日目と3日目の夜も違いがなく、それで王子の頭は情け容赦なくうちおとされました。 このあと他にもたくさんの人が来て、その企てを引き受けましたが、全員が命を落としました。さて、怪我をしてもメルヘン 読む →
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トゥルーデおばさん

トゥルーデおばさん昔、分からず屋で詮索好きな女の子がいました。両親が何かするように言ってもいうことをききませんでした。ですから、どうやってうまくやれるでしょうか。 ある日、その子は両親に言いました。「トルーデおばさんの噂をたくさん聞いたことがあるわ。いつかその人のところへ行ってみよう。その人のいろんなことが変わってて、家の中にはとても変なものがあるっていうから、とても知りたくなったわ。」両親は断固として禁じて、「トルーデおばさんは悪い人だよ、わるいことをするんだ。もしお前が行くなら、もう家の子じゃないよ。」と言いました。 しかし娘は両親の禁止に耳をかさず、やはりトルーデおばさんのところに行きました。娘がやってくるとトルーデおばさんが聞きました。「おまえは、どうしてそんなに青い顏をしているんだい?」 娘はからだ全体をふるわせながら、答えました。「見たものがとてもこわくって。おばさんの家の階段で、まっ黒な人を見たのよ」「それは、炭を焼く男さ」「それから、緑の男も見たわ」「それは、狩人だよ」「そのあとに、血みたいにまっ赤な男に会ったわ」「それは、獣を殺す男だよ」「ああ、怖かったわ、トルーデおばさん。家のまどから見たら、あなたではなくって、本当にそう思うんだけど、頭が火で燃えている悪魔が見えたの」「ほおー!じゃあ、おまえはちゃんとした衣装の魔女を見たんだね。わたしはおまえをずっと待っていたんだ。もう長い間おメルヘン 読む →
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ヨリンデとヨリンゲル

ヨリンデとヨリンゲル昔、大きなうっそうとした森の真ん中に古い城があり、そこには魔女のばあさんがひとりっきりですんでいました。ばあさんは昼は猫やふくろうに変身しましたが、日が暮れるとまたふつうの人間の姿になりました。また、けものや鳥をおびき寄せ、殺して煮たり焼いたりしました。城から百歩内に入った人は、立ち止まったきり、ばあさんが魔法を解くまでその場から動けなくなりました。しかし、けがれのない娘がこの範囲に入ると、ばあさんはその娘を鳥に変え、柳の鳥かごに閉じ込め、城の部屋に運び込みました。城の中には珍しい鳥のかごが七千ほどありました。 さて、あるとき、ヨリンデという娘がいて、他のどの娘よりもきれいでした。ヨリンデとヨリンゲルというハンサムな若者は結婚の約束をしていました。二人はまだいいなずけの日々を過ごし、一緒にいることが一番の幸せでした。ある日、静かに語り合うために二人は森へ散歩にいきました。「気をつけて」とヨリンゲルは言いました。「城に近づきすぎないように。」美しい夕方でした。太陽が木々の幹の間から暗い森の緑に明るく射し込み、キジバトがブナの木の上でもの悲しく鳴いていました。ヨリンデは時々泣き、日なたに腰を下ろすと切なそうにしていました。ヨリンゲルも悲しく、二人は今にも死ぬかと思うくらい切なかったのです。そのとき二人は周りを見回して、すっかり途方にくれました。というのは家に帰る道がわからなかったからでメルヘン 読む →
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狼と狐

狼と狐狼は狐を従えていました。狼が望んだことは何でも狐はやらされました。というのは狐の方が弱かったからで、できれば主人と喜んでおさらばしていたでしょう。あるとき二人が森を通っていたとき、狼が、「赤狐、何か食べ物をとってこい、でないとお前自身を食っちまうぞ」と言いました。狐は「2匹の子羊がいる農家の庭を知っています。もしよろしければ1匹とりましょう。」と答えました。狼はそれがいいと思い、二人でそこへ行きました。そして狐は子羊を盗み、狼のところへ持っていき、行ってしまいました。狼はがつがつ子羊を食いましたが、一匹では満足しませんでした。それでもう1匹も欲しくなり、それを手に入れるためでかけました。 しかし狼はやるのがとても下手くそだったので、子羊の母が聞きつけ、激しく叫びたてメエメエなくので、農夫たちがそこへ走ってきました。そして狼を見つけ、とても情け容赦なくぶったので、狼は足を引きずり、うめきながら、狐のところへ行きました。「お前はおれをうまくだましやがったな。もう1匹の子羊も欲しかったのに、農夫たちが急にやってきて、おれをめちゃくちゃにぶちやがった。」と狼は言いました。狐は「どうしてあなたはそんな食いしん坊なんですか?」と言いました。 次の日、二人はまた田舎に行きました。食い意地のはってる狼は、もう一度「赤狐、何か食べ物をとってこい、でないとお前自身を食っちまうぞ」と言いました。すると狐メルヘン 読む →
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蜜蜂の女王

蜜蜂の女王二人の王様の息子が冒険を求めて出かけましたが、すさんだだらしのない生活にはまってしまったので戻って来ませんでした。末の息子は、抜け作と呼ばれていましたが、兄たちを探しにでかけました。しかしやっと見つけると、兄たちは、ずっと賢いおれたちでもやって行けないのに、このおめでたい弟が世の中を渡れると思ってるとはちゃんちゃらおかしい、とばかり嘲り笑いました。 三人は一緒に旅をしていくと、蟻の巣がありました。すると二人の兄は、これを壊そうぜ、小さなアリのやつら、慌てふためいてうろうろ卵を運んでいくだろうよ、と言いました。しかし抜け作は、「ほっといてやってくれよ、兄さんたちがありの邪魔をするのを黙ってみてられないよ。」と言いました。それから進んでいくと湖にでました。そこにはたくさんのカモが泳いでいました。二人の兄は二、三羽捕まえて焼き肉にしようとしました。しかし抜け作はそれを許そうとしないで、「ほっといてやってくれ。兄さんたちがカモを殺すのは我慢できないよ。」と言いました。 やがて蜂の巣のところにさしかかりました。そこではたくさん蜂蜜があって巣がついている木の幹から垂れていました。二人の兄は、木の下で火を燃やし蜂の息をとめよう、そうして蜂蜜をとろうぜ、と言いました。しかし抜け作はまた二人を止め、「ほっといてやれよ、兄さんたちが蜂を焼くのは黙って見てられないよ」と言いました。 とうとう三人の兄弟はメルヘン 読む →
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鉄のハンス

鉄のハンス昔、一人の王様がいました。王様は、宮殿の近くには大きな森をもっていて、あらゆる種類の動物がいっぱいいました。ある日王様はノロジカを撃たせるため一人の猟師を送り出しましたが、猟師は戻ってきませんでした。「たぶん何か事故が起こったんだろう」と王様は言い、次の日、その猟師を探しにさらに二人の猟師を送り出しましたが、その二人も帰ってきませんでした。それで3日目には王様は猟師全員に、「森をくまなく探せ、3人全員を見つけるまであきらめるな。」と言って送り出しました。しかし、これらの猟師たちの誰もまた帰って来ませんでした。また一緒に連れて行った犬の群れも一匹も見られませんでした。そのときから、もう誰も森へ入ろうとはせず、森は暗く静かでひっそりしており、何も見られず、ただ時々ワシやタカがその上を飛んでいるだけでした。 こういう状態が何年も続いたあるとき、見知らぬ猟師が職を求めて王様に取り次ぎを願い、危険な森へ入ろうと申し出ました。ところが王様は承知しないで、「あそこは安全でないのだ。お前も他の者たちと同じ目にあうのではないか。二度と出てこれなくなるだろう。」と言いました。猟師は、「陛下、危険は承知の上です。怖くはありません。」と答えました。それで、猟師は犬を連れて森へ入りました。まもなく犬が道の獲物をかぎつけて追いかけようとしましたが、二足ほど走るとすぐ深い池の前に出て、それ以上進めなくなりましたメルヘン 読む →
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歌う骨

歌う骨昔、ある国で、農地を荒らし、家畜を殺し、牙で人の体を引き裂くイノシシがいて、人々は大いに嘆いておりました。王様は、この悩みの種を国からなくしてくれる者に沢山のほうびをとらすと約束しました。しかし、その獣はとても大きくて強いので、誰もあえてそれが住んでいる森に近づこうとはしませんでした。とうとう王様は、そのイノシシをつかまえるか殺した誰でも自分の一人娘を妻にできるとお触れを出しました。 さて、その国に、貧しい男の息子の二人兄弟が住んでいました。兄はずる賢く抜け目がないのでうぬぼれから、弟は素朴で真面目なので親切心から、この危険な仕事を喜んでひきうけると名乗りを上げました。王様は「もっと確実に獣を見つけるためには、二人は森へ反対側からはいらねばならない。」と言いました。それで兄は西側から、弟は東側から入りました。弟が少し行くと、小人が彼に近づいてきました。彼は手に黒いヤリを持ち、「お前の心は純粋でよいからこのヤリをあげよう。このヤリでお前は堂々とイノシシを攻撃できる、そしてそれはお前に危害を加えないのだ。」と言いました。弟はその小人に礼を言い、ヤリを肩にかけると、恐れることなく進んでいきました。 まもなく、その獣がみえました。弟をめがけて突進してきましたが、しかし、ヤリをそちらにむけて構えていて、イノシシはやみくもな激しさでヤリに突進したので心臓が二つに割れてしまいました。それからそのメルヘン 読む →
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幸せハンス

幸せハンスハンスは主人に七年仕えました。それで主人に「だんなさま、年季が明けました。もうくにの母のところに帰りたいんです。お手当をください。」と言いました。主人は「お前はかげひなたなくよく働いてくれた。それだけちゃんと手当てもはずむぞ。」と答えて、ハンスに頭と同じくらい大きい金の塊を渡しました。ハンスはポケットからハンカチを引っ張り出し、その塊を包んで肩にかけ、故郷に帰りはじめました。 足を交互に出しながら進んでいくと、馬に乗った人が目にとまりました。元気のよい馬に乗って速く楽しそうに走っていくのです。「いいなあ!」とハンスは大声で言いました。「馬で行くってなんていいんだろう。椅子に座っているようにして、石につまずかないし、靴は擦り減らないし、それで知らないうちに先へ進むんだもんなあ。」馬の乗り手はその声が聞こえて止まり、「やあ、ハンス、じゃどうして歩いているんだい?」とさけびました。「歩かなくちゃいけないんですよ。」とハンスは答えました。「この塊を家に持って行くもんでね。確かに金なんだけど、このせいで頭をまっすぐにあげられないし、肩は痛いし。」「なあ」と乗り手が言いました。「取り変えようか。お前に馬をやろう、お前はその塊を私にくれよ。」「喜んで」とハンスは言いました。「だけど言っておきますよ、あんたはこの塊を這いつくばって運ばなくちゃなりませんよ。」乗り手は降りて金を受け取り、ハンスを馬にメルヘン 読む →
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勇ましいちびの仕立て屋

勇ましいちびの仕立て屋ある夏の朝、小さな仕立て屋は窓のそばの仕事台に座って、機嫌がよく一生懸命縫っていました。すると、下の通りをお百姓の女が、「いいジャムだよ、安いよ、いいジャムだよ、安いよ」と叫んで来ました。これは仕立て屋の耳に心地よく聞こえました。仕立て屋はきゃしゃな頭を窓から伸ばし、「ここへ来てよ、おばさん、ここで品物が売れるよ。」と呼びました。女は重いかごを持って3段あがって仕立て屋のところに来ました。そして仕立て屋は女につぼを全部広げさせ、全部を調べ、持ち上げ、鼻で匂いを嗅ぎ、やっと、「おばさん、そのジャムはおいしそうだ。だから4オンス測ってくれ。四分の一ポンドでも構わないよ。」と言いました。 たくさん売れると思っていた女は、仕立て屋が望んだものを渡しましたが、ぷんぷん怒ってぶつくさ言いながら立ち去りました。「さて、このジャムを神様が祝福してくださいますように」と小さな仕立て屋は叫びました。「そして食べた私に健康と力を与えてくださいますように。」それで戸棚からパンを出し、ちょうど半分に切り、ジャムを塗りました。「これは苦くないだろう。」と仕立て屋は言いました。「だが食べる前に、上着を終わらせよう。」パンを近くに置いて、縫い続け、楽しくて、縫い目がだんだん大きくなりました。そのうちに甘いジャムの香りが壁に立ち昇り、そこにたくさんいたハエが匂いに惹かれて下りてきてパンにたかりました。「うわっ、誰がメルヘン 読む →
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12人兄弟

12人兄弟昔、一緒に幸せに暮らし、12人の子供がいる王様とお后様がいました。しかし子供たちはみんな男の子で、あるとき王様は「今度生まれてくる13人目の子供が女の子なら、その子の財産が大きくなって国がその子だけのものになるように、12人の男の子は殺そう。」と妻に言いました。王様は12個の棺まで作らせ、もうかんなくずも詰められて、それぞれに小さな死枕もありました。そしてその棺を錠をかけた部屋に持っていかせ、その鍵をお后に渡して、だれにもこのことを話さないようにと命じました。 しかし、母親は今や一日中座って嘆いていました。それでとうとう、いつも母親と一緒にいて、聖書からベンジャミンと名づけていた一番下の息子が、「お母様、どうしてそんなに悲しいの?」と訊きました。 「かわいい子よ、お前に言えないのだよ。」とお后は答えました。しかし、息子がしきりに聞くのでとうとうお后は行って部屋の鍵をはずし、かんなくずが詰められ準備ができている12個の棺を見せました。それから、「かわいいベンジャミンや、お前の父はこれらの棺をお前とお前の兄たちのために作らせたのだよ。それも、私が女の子を産んだら、お前たちはみんな殺されこの棺に埋められることになっているの。」と言いました。こう言っている間も泣いているので、息子は慰めて、「泣かないで、お母様、僕たちは助かってここを出て行くよ。」と言いました。しかしお后は「11人の兄たちとメルヘン 読む →
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三つの言葉

三つの言葉昔、年老いた伯爵がスイスに住んでいました。息子が一人いましたが間抜けで何も覚えられませんでした。それで父親は「よく聞け、どんなに努力してもわしはお前の頭の中に何もいれられない。お前は今から行かなくてはならない、名高い先生の世話にあずける。その先生がお前に何ができるか見よう。若者は見知らぬ町に送られ、丸1年その先生と一緒にいました。この期間の終わりにまた帰宅したので、父親は「さあ、息子よ、何を覚えた?」と聞きました。「お父さん、犬が吠えるとき何というか覚えました。 「主よ、哀れみたまえ!」と父親は叫びました。「お前が覚えたのはそれだけか?お前を別の町の別の先生のところへ送ろう。」若者はそこへ連れて行かれました。そしてこの先生とも同じように1年過ごしました。帰宅すると、父親は再び「息子よ、何を覚えた?」と聞きました。「おとうさん、小鳥がなんというか学びました。」と若者は答えました。すると父親は怒り狂って「このふつつか者め!お前は貴重な時間を使い何も覚えなかった。わしの前にでてくるのが恥ずかしいと思わんか?お前を3番目の先生に送ろう。しかし今度もまた、何も覚えなければわしはもうお前の父ではないからな。」と言いました。若者は3番目の先生と1年過ごしました。帰宅すると、父親は再び尋ねました。「息子よ、何を覚えた?」若者は「おとうさん、今年は蛙が何と鳴くか覚えました。」と答えました。すると、父メルヘン 読む →
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ガラス瓶の中の化け物

ガラス瓶の中の化け物昔、朝早くから夜遅くまで精を出して働く貧しい木こりがいました。やっといくらかお金を貯めたとき木こりは息子に、「お前はおれのたった一人の子供だ。おれは汗水流して稼いだ金をお前の教育に使うよ。お前がなにかまともな仕事を覚えれば、おれが年とって、手足がこわばり、家にいなければならなくなったとき、養うことができるよな。」と言いました。 そこで男の子は高校へ入り、熱心に学んだので教師たちは誉め、男の子は長い間そこにいました。2年終えたけれどまだ全部覚えきったわけではなかったとき、父親が稼いだ少しのお金が使い果たされてしまい、男の子は父親のところへ戻るしかなくなりました。 「あ~あ、もうお前にあげられない。この厳しい時世では毎日のパンを買うのに十分なだけで、それ以上は一ファージングも稼げないんだ。」と父親は悲しそうに言いました。「おとうさん」と息子は答えました。「そんなこと心配しないで。もしそれが神様のおぼしめしなら、将来ぼくの役にたつようになるんだよ。僕は早くそれに慣れようと思うよ。」父親が木を切って束ねる手伝いでお金を稼ごうと森へでかけようとすると、息子が「僕も一緒に行って手伝うよ。」と言いました。「だめだよ、お前」と父親は言いました。「お前には難しいだろうよ。お前は荒仕事には慣れていない、だから耐えられないだろう。それに、斧が一丁しかないし、もう一丁買う金も残ってないよ。」「いいから隣にメルヘン 読む →
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白い花嫁と黒い花嫁

白い花嫁と黒い花嫁女が飼い葉を刈りながら実の娘と継娘と一緒に野原を歩いていました。そのとき神様が貧しい男の姿で三人の方に来て、「村に行く道はどっちかね?」と尋ねました。「知りたいなら自分で探すんだね」と母親は言いました。娘が付け加えて「見つからないと心配なら、案内人を連れて歩くことね」と言いました。しかし、継娘は「かわいそうに、そこにお連れしましょう、一緒にどうぞ。」と言いました。 それで神様は母親と娘に怒って二人に背を向け、二人が夜と同じくらい黒く、罪と同じくらい醜くなるように望みました。しかし可哀そうな継娘には神様は慈愛の目を向け、継娘と一緒に行きました。村に近づくと娘を祝福して、「3つ願いを選んでごらん。叶えてあげよう。」と言いました。それで乙女が「太陽のように美しく白くなりたいわ。」と言うと、すぐに乙女は昼のように白くきれいになりました。「それから決して空っぽにならないお財布が欲しいわ。」それも神様は娘に与えましたが、「一番よいものを忘れないように」と言いました。乙女は「3番目の願いとして、死んだあと、天国に住みたいと願うわ。」と言いました。それも神様は認めて、娘に別れていきました。 継母が実の娘と家へ帰った時、自分たちが炭と同じくらい黒く醜いけれど、継娘は白く美しいとわかりました。二人の心には意地悪い気持ちがさらに一層つのって、どうやって継娘を傷つけてやろうかとばかり考えていました。ところメルヘン 読む →
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はつかねずみと小鳥と腸づめの話

はつかねずみと小鳥と腸づめの話昔、ネズミと鳥とソーセージが仲間になり、一緒に所帯を持って、仲良く幸せに暮らし、財産も増えました。鳥の仕事は毎日森へ飛んで行き、木を持ち帰ることでした。ネズミは水を運び、火をたき、食卓を整えるのが仕事で、ソーセージは料理をしました。暮らしが豊か過ぎる人はとかく目新しいことをやってみたくなるものです。ある日、鳥は別の鳥に会い、自分の素晴らしい暮らしぶりを語り自慢しました。ところが、相手の鳥は言いました。「あんたはきつい仕事をうけもって、かわいそうなおばかさんね、家にいる二人は楽しいでしょうね、だってネズミは火をおこし、水を運んで、あとは食卓を整えるように呼ばれるまで自分の部屋に行って休んでいるわけよ。ソーセージは鍋のそばにいて食べ物がよく煮えるか見て、食事の時間に近くなったら、おかゆとか野菜の間を一、二回転げ回るだけでバターや塩味がついて、はい準備OK。あんたが家に帰り、重い荷物を下ろすと、三人は食卓に座り、食事が終わると次の朝までたっぷり眠る。それが素晴らしい暮らしってわけだ。」 次の日、鳥は、相手の鳥にそそのかされて、もう森にいく気がしなくなって、自分はもう長く召使の役をやって馬鹿にされてきた、一度役割を変えて、別のやり方をしなくてはいけない、と言いました。ネズミとソーセージはとても一生懸命頼みましたが、鳥は頑固に譲らず、そうしなくてはいけない、と言いました。 三人はくじ引きをしメルヘン 読む →
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森の中の三人の小人

森の中の三人の小人昔、妻を亡くした男と、夫を亡くした女がいました。男には一人の娘がおり、女にもひとり娘がいました。娘たちはお互いと知り合いになり、一緒に散歩にでかけ、後に家にいる女のところへ来ました。そのとき、女は男の娘に「ねぇ、お父さんに私が結婚したがっていると言ってちょうだい。そしたらあなたを毎朝ミルクで体を洗わせ、ワインを飲ませてあげるわ。けど、うちの娘は水で体を洗わせ、水を飲ませるわ。」と言いました。その娘は家へ帰り、父親に女が言ったことを話しました。男は「どうしようかな?結婚は喜びでありまた拷問だからな。」と言いました。とうとう決めることができなかったので、男は長靴を脱ぎ、「この長靴を持ちなさい。底に穴があいているんだ。それを持って屋根裏に行って、大きな釘にかけなさい。それから中に水を入れなさい。もし水がもらなければもう一回妻をもらおう。だけど、水がもったらやめるよ。」と言いました。娘は言われた通りやりました。しかし、水は穴をふさいで長靴は上まで水でいっぱいになりました。娘は父親に結果がどうなったか告げました。それで男自身も上に行き、娘が正しいと見てとって、その未亡人のところへ行って求婚しました。そして結婚式が行われました。 次の朝、二人の娘が起きると、男の娘の前には体を洗うためのミルクと飲むためのワインがありましたが、女の娘の前には体を洗うための水と飲むための水がありました。2日目の朝にメルヘン 読む →